バスキュラーアクセスについて
人工透析は、体から1分間におよそ150~200mlの血液を抜き出し、体に溜まった水分や老廃物を除去し血液を戻す治療です。そのため、血液を抜き出し、戻す入口が必要となります。その出入り口のことを「バスキュラーアクセス」と言います。
※内シャント
内シャントは、動脈と静脈をつなぎ合わせた動脈血を静脈に大量に流し太い血管を作ります。一般的に利き腕でない、腕時計をするあたりで造設します。
※動脈表在化
動脈表在化は、心不全や末梢循環障害がシャントにより憎悪が予想される時に造設されます。おもに、二の腕の深いところにある動脈を皮膚のすぐ下に持ち上げます。
※グラフト(人工血管)
自己血管のシャントがつくれず、また返血部位の確保が困難な時に、グラフトを腕あるいは太ももに入れます
※短期・長期留置カテーテル
緊急時やシャントが成長するまで、あるいは心臓の機能が悪くシャントも人工血管もつくれない方に入れるカテーテルです。
バスキュラーアクセストラブル・手術について
シャント、人工血管等のトラブルには、狭窄(狭くなる)、閉塞(つまる)、感染(バイ菌がつく)などのトラブルがあります。このような場合、PTA(風船で狭いところを拡げる)、血栓溶解療法、血栓除去術、シャント再建術などの対応が必要です。
当院では、ここ10年、1000件以上の手術実績があります。外来透析患者様はもちろんのこと、緊急時や導入時にも対応しており、また、近隣施設の大学病院・クリニックからの依頼も多数あります。患者様の状態によっては、日帰り・一泊入院などの対応もしております。